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人材確保等支援助成金(雇用管理制度・雇用環境整備助成コース)を徹底解説!

従業員の定着率を上げたい、職場の環境を良くしたいと考えている事業主の皆様へ。今回は、魅力ある職場づくりを支援する「人材確保等支援助成金(雇用管理制度・雇用環境整備助成コース)」について、分かりやすく解説します!


1. 助成金の概要とは?

人材確保等支援助成金(雇用管理制度・雇用環境整備助成コース)は、事業主が求職者や従業員にとって「魅力ある職場」を創出するために、新たな雇用管理制度の導入や、従業員の作業負担を軽減する機器・設備等を導入し、その結果として従業員の離職率が低下した場合に支給される助成金です。

対象となる取り組みは大きく分けて以下の2つです。

A. 雇用管理制度の導入 以下の5つの制度から選びます。

  1. 賃金規定制度:賃金規定および賃金表を整備する

  2. 諸手当等制度:諸手当制度、退職金制度または賞与制度を導入する

  3. 人事評価制度:生産性向上に資する人事評価制度を導入する

  4. 職場活性化制度:メンター制度、従業員調査(エンゲージメントサーベイ)、または1on1ミーティングを導入する

  5. 健康づくり制度:人間ドックを導入する


B. 雇用環境整備の措置 従業員の業務負担を直接的に軽減する機器や設備を導入・運用します。 (例:建設業の専用ソフトウェア、製造業のコンテナ洗浄機、介護施設の車いす昇降リフトなど)


2. 受給額はいくらもらえる?

実施した制度や機器の導入ごとに、以下の金額が支給されます。 さらに、計画期間中に対象労働者の毎月決まって支払われる賃金を5%以上引き上げる「賃金要件」を満たすと、助成額が割り増し(加算)されます。

【A. 雇用管理制度の導入】

  • 賃金規定制度:40万円(賃金要件を満たすと50万円)

  • 諸手当等制度:40万円(50万円)

  • 人事評価制度:40万円(50万円)

  • 職場活性化制度:20万円(25万円)

  • 健康づくり制度:20万円(25万円) ※複数の制度を導入した場合の**上限額は80万円(賃金要件を満たすと100万円)**です。

【B. 業務負担軽減機器等の導入】

  • 対象経費の1/2(賃金要件を満たすと対象経費の62.5%) ※**上限額は150万円(賃金要件を満たすと187.5万円)**です。

AとBを組み合わせ、さらに賃金要件を満たした場合、最大で287.5万円を受給することが可能です。

3. 主な受給要件

助成金を受給するためには、以下の要件を満たす必要があります。

  • 雇用保険の適用事業の事業主であること。

  • 事前に「雇用管理制度等整備計画」を労働局に提出し、認定を受けていること。

  • 計画期間中、同一の対象労働者を最低1名継続して雇用していること。

  • 導入した制度や機器を、対象労働者の2分の1以上に対して実施・利用していること。

  • 離職率の低下目標を達成すること

    • 評価時離職率が30%以下であること。

    • 計画時離職率から、事業所規模に応じた目標値(1〜9人の場合は現状維持、10人以上の場合は1%ポイント以上の低下)を達成すること。

  • 計画期間の初日の6か月前から評価時離職率算定期間の末日まで、事業主都合による解雇等をしていないこと。

  • 事業所ごとに「雇用管理責任者」を選任し、労働者に周知していること。


4. 申請手順(受給までのステップ)

助成金を受給するまでの大まかな流れは以下の通りです。

ステップ1:計画の作成・提出 制度や機器を最初に導入する月の初日から起算して、「6か月前から1か月前の日」までに管轄の労働局へ計画書を提出します。

ステップ2:計画の認定&制度・機器の導入 労働局から計画の認定を受けた後、労働協約や就業規則に規定を設けるなどして制度や機器を導入します。

ステップ3:制度・機器の実施 認定された計画に沿って、実際に制度の運用や機器の利用を開始します。

ステップ4:支給申請 計画期間終了後から12か月間の「評価時離職率算定期間」が経過した翌日から、**「2か月以内」**に支給申請を行います。

ステップ5:助成金の支給 審査を経て、要件を満たしていれば助成金が支給されます。


5. よくある質問(FAQ)

Q1:計画書はいつまでに提出すればよいですか? 

A1:制度や機器を最初に導入する日(計画開始日)からさかのぼって、6か月前から1か月前の日までに提出する必要があります。なお、計画期間は原則として3か月以上1年以内で設定します。

Q2:事業所に「対象労働者」がまだ1人もいない状態ですが、計画を提出できますか? 

A2:提出時点で対象労働者が1人もいない場合は、計画を提出できません。対象労働者を雇い入れた後に計画を提出するようお願いします。

Q3:特定の事業所(A事業所)にだけ業務負担軽減機器を導入しました。この場合、離職率の計算はA事業所だけで行いますか? 

A3:いいえ。離職率の算定は「事業主単位」で行います。そのため、機器を導入していない事業所も含め、事業主が設置する全ての雇用保険適用事業所で合算して算出します。

Q4:助成額がアップする「賃金要件」を満たしたい場合、いつ賃上げを行えばよいですか? 

A4:賃上げは、制度等の「実施日」から「整備計画期間の末日まで」の間に行う必要があります。実施日よりも前に賃上げを行った場合は、賃金要件を満たしたことによる加算は受けられませんのでご注意ください。

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※本記事は概要をまとめたものです。詳細な要件や対象とならない経費などもございますので、申請をご検討の際は、必ず厚生労働省のパンフレットや支給要領をご確認の上、最寄りの労働局またはハローワークへご相談ください。


著者:山本大輔

 
 
 

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